ターゲット層ごとに最適なweb広告は異なる!適したweb広告の見分け方を解説
WEB広告のターゲット層には、次の4つの種類・段階があります。
- 低関心層(非認知層)
- 潜在層
- 顕在層
- 既存顧客層
効果的に自社商品をPRするには、それぞれの層に合わせた広告の打ち出しが必要です。この記事では、上記4つの層に適した広告の種類と、広告を打ち出す際のポイントを解説します。
【低関心層】に適したWEB広告は?
低関心層(非認知層)とは、宣伝したい商品やそのジャンルへの興味が薄い、あるいは全くなく、商品の認知もしていない層のことを指します。
ここでは、低関心層に適したWEB広告のについて以下を解説します。
- 低関心層には「ディスプレイ広告」「動画広告」等が最適
- 低関心層にWEB広告を打つ目的は「関心を育てること」
- 低関心層に向けてディスプレイ広告・動画広告を打ち出す際のポイント
低関心層には「ディスプレイ広告」「動画広告」等が最適
低関心層には、以下の3つの広告が適しています。
ディスプレイ広告 | サイトやアプリ上の広告枠に画像や動画として掲載される広告のこと。バナー広告とも呼ばれます。 |
動画広告 | テレビCMやWEB上などで動画を使って宣伝する広告のこと。 |
YouTube広告 | YouTube上で見たい動画の前後や途中で再生される動画広告のこと。 |
これら3つの広告は、すべて不特定多数に宣伝可能な広告のタイプです。
低関心層にWEB広告を打つ目的は「関心を育てること」
低関心層へのWEB広告は「商品を認知してもらい、関心を育てる」ことを目的としています。
低関心層は商品に関連する情報をほとんど知らないため、自ら商品について調べることはなく、売上にすぐつながる層ではありません。商品を買ってもらうために、まずは認知してもらう必要があります。
「聞いたことがない」状態から「〇〇という悩み(ニーズ)のために〇〇(商品名)があると知っている」といった状態に変化させることが低関心層向けWEB広告のゴールです。
低関心層に向けてディスプレイ広告・動画広告を打ち出す際のポイント
低関心層に向けて広告を打ち出す際は、ニーズの掘り起こしから始める必要があります。ターゲットは商品のジャンルに対する興味が薄いため、そもそも自分のニーズにも気づいていません。まずは商品の特徴よりも、商品のジャンルの必要性を知ってもらいましょう。
例えば、脱毛の広告であれば「男性の〇割が女性のムダ毛を気にしている」、会計ツールの広告なら「経理担当者の〇%が〇〇を知らないせいで時間を無駄にしている」などと打ち出します。こうすることで、まずはニーズの「気づき」を与えられます。
【潜在層】に適したWEB広告は?
潜在層とは、宣伝したい商品やそのジャンルに興味はあるものの、具体的な知識はまだなく、商品の名前や特徴までは知らない層を指します。
潜在層に適したについて解説します。
- 潜在層には「SNS広告」「ディスプレイ広告」等が最適
- 潜在層にWEB広告を打つ目的は「必要性を顕在化させること」
- 潜在層に向けてSNS広告・ディスプレイ広告等を打ち出す際のポイント
潜在層には「SNS広告」「ディスプレイ広告」等が最適
潜在層には、SNS広告とディスプレイ広告が効果的でしょう。SNS広告とは、X(旧Twitter)やTikTok、InstagramなどのSNSに表示する広告のことです。
SNS広告では、ターゲットの年齢層や性別、関連したアカウントをフォローしているユーザーに絞って広告を表示できます。たとえば、美容師のアカウントをフォローしている女性ユーザーに向けて、女性用ヘアスプレーの広告表示が可能です。
また、ディスプレイ広告ではPRする商品に関連するジャンルのWEBサイトへ広告を表示できます。そのため、対象のジャンルに興味があるユーザーへ向けて宣伝できるでしょう。たとえば、アウトドアの情報サイトにキャンプグッズの広告を表示することなどが挙げられます。
潜在層にWEB広告を打つ目的は「必要性を顕在化させること」
潜在層へのWEB広告には「必要性を顕在化させて商品への興味を高めてもらう」という目的があります。
潜在層は、たとえば「化粧をしてキレイになりたい」という願望はあっても、どのようなコスメがあるのか、何があればいいのかまでは知りません。また、なんとなく化粧品ブランドの名前を聞いたことがあっても、特徴や具体的な商品まではわかっていません。
潜在層へのWEB広告では、商品のジャンルに関する興味や知識を深めてもらい、ニーズを顕在化することが大切です。その上で、自社商品がそのニーズにマッチすることを知ってもらいましょう。
潜在層に向けてSNS広告・ディスプレイ広告等を打ち出す際のポイント
潜在層に向けて広告を打ち出す際は、具体的なターゲットを想定したメッセージと、中期的な計画に基づく継続的な活動が必須です。
自社商品のジャンルに興味を持つ性別や年齢層、どのようなキーワードで検索するのかなどを分析し、広告をクリックしたくなるようなPRメッセージを考えます。ターゲットを具体的に想定することでピンポイントに魅力的な広告の作成ができ、将来的な商品の購入促進が可能です。
潜在層へのアプローチは長期戦であり、短期間で結果が出るものではありません。広告への反応を分析しながら改善を続け、継続的に広告を運用する必要があります。短期間で成果が出るとは思わず、中期的に根気よくPRしましょう。
【顕在層】に適したWEB広告は?
顕在層とは、すでにその商品に関する知識をある程度持っており、自社商品や競合商品の情報収集や比較をしている層を指します。
ここからは、顕在層に適したWEB広告について解説します。
- 顕在層には「リスティング(検索連動型)広告」が最適
- 顕在層にWEB広告を打つ目的は「自社の製品を選んでもらうこと」
- 顕在層に向けて「リスティング広告」等を打ち出す際のポイント
顕在層には「リスティング(検索連動型)広告」が最適
顕在層へのPRにはリスティング広告(検索連動型広告)が効果的です。
リスティング広告は、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索されたキーワードに応じて表示されます。検索結果の一覧と一緒に広告が表示されるので、検索意図にマッチしていればユーザーにクリックされやすいという利点があります。
顕在層は「〇〇(ジャンル) おすすめ」「〇〇(商品名) 口コミ」といった具体的なキーワードで検索します。たとえば「ウォーターサーバー おすすめ」というキーワードに対し、自社のウォーターサーバーをリスティング広告として検索結果の一番上に持ってくることも可能です。
顕在層にWEB広告を打つ目的は「自社の製品を選んでもらうこと」
顕在層は低関心層や潜在層と異なり、すでに商品の購入を視野に入れていてコンバージョンを獲得しやすい層です。したがって、顕在層にWEB広告を打つ際は「自社商品・サービスを購入してもらうこと」をゴールに戦略を練りましょう。
また、顕在層向けのWEB広告には、過去に一度購入したことがある人に対して再購入を促す目的もあります。忘れている頃に思い出してもらい、再購入してもらうという継続的な購入のきっかけ作りも商品の販売促進に重要なポイントです。
顕在層に向けて「リスティング広告」等を打ち出す際のポイント
顕在層に向けて広告を打ち出すなら、説得力を意識しましょう。
顕在層にPRする際は、単に商品を認知してもらうだけでは不十分です。顕在層はすでに自分のニーズを理解しており、商品選定の段階に入っています。基本的な情報のみを打ち出しても、購入の後押しには足りない可能性があります。
しっかりとコンバージョンにつなげるため、商品の強みや競合商品との違いを明確に打ち出しましょう。「この商品を買えばこんな未来がある、こんなメリットがある」ということを印象付けられるかが大切です。
【既存顧客層】には広告よりもプッシュ型施策を打とう
プロモーションの役割には新規顧客の獲得だけではなく、既存顧客の維持という側面もあります。既存顧客層とは、すでに商品を購入したことがある層のことで、継続的な関係を築くための施策が必要です。
既存顧客を維持して定期的に購入してもらうためには、プル型よりもターゲットを絞ってアプローチできるプッシュ型施策を実施しましょう。メルマガやLINEを用いて再購入を促すなどが有効です。
商品の使い方やキャンペーン、新製品に関する情報などを配信し、既存顧客にとって有益な情報の継続的な提供を心がけましょう。
注力したいターゲット層は層の厚い【潜在層】
上述した4つのターゲット層の中でもっとも注力すべきなのは潜在層です。
顕在層は短期間で売上につながる可能性がありますが、潜在層よりも人数が少ない上に、競合商品から顧客を勝ち取らなければいけません。一方で、潜在層は顕在層よりも人数が多く、他社との比較に入る前にアプローチすることで自社商品をより印象付けることができます。
購入を検討し始めたときに自社商品が第一候補として挙がるよう、潜在層へのプロモーションに注力しましょう。
まとめ
ターゲット層の4つの種類と、それぞれに適切なWEB広告の種類や打ち出し方について解説しました。
WEB広告は、潜在層へのプロモーションに力を入れることで新規顧客の獲得につながりやすくなります。潜在層に向けたWEB広告には中期的な計画が必要なので、知識やリソースの確保も含めて広告運用の仕方を検討しましょう。