YouTube企業アカウントの作り方と注意点
こんにちは
朝日放送コンテンツマーケターの藤田謙太郎です。
本日は、YouTube企業アカウントの作り方と注意点をご説明します。
まだインターネットが出始めた時代を想像して下さい。
Webサイトを持っている企業はごく一部で、Webサイトが無いからといってビジネスで苦労する事はほとんど無かったのではないでしょうか?
しかし、今がどういう状況かは皆さんご存知の通りです。
個人的には、YouTubeの企業アカウントもこのWebサイトと同じ動きを辿っていくのではないかと推測しています。ある企業と無い企業とでビジネスで明確な差がつきはじめているからです。
YouTube企業アカウントはなぜ必要なのか?
ご存知なように、Webサイトは今はあることが当たり前で、無いことで企業としての信頼性は揺らぎます。
YouTube企業アカウントは無くても、企業としての信頼性は正直揺らぎません。
但し、YouTube企業アカウントが必要な理由が明確にあります。
それは「企業としてより親しみを持ってもらえる」という点です。
いくつかの企業はYouTube上で集客する必要が無いから、わざわざYouTubeで認知を広げなくて良いからという理由でYouTube企業アカウントを作らないところがあります。
ですが、その考え、実は甘いのです。
YouTuberのようにYouTube上で生計を立てる人や、YouTube上でBtoC商材を売ろうとしている一部企業を除けば、YouTubeの企業アカウントは認知を「広げる」装置ではありません。
認知を「深める」装置です。
この「深める」を言い換えると「企業としてより親しみを持ってもらえる」となります。
「親しみ?そんなもの何かメリットがあるの?」という企業は実は何も分かっていません。
今のマーケティングで「親しみを持ってもらえるか?」は最重要事項です。
親しみという日本語が誤解を招きやすいのですが、要は「よりフランクにありのままの姿を知って身近に感じてもらう」という事です。これは作り込んだWebサイトでは絶対に無理です。
当社が支援する企業でも、採用で成功している企業ではYouTube企業アカウントを持っている率は高いです。
そのアカウントの登録者数は失礼を承知で言うとそこまで多くはないです。
でもYouTube企業アカウントを作る前と後で明らかに採用成果が異なっているのです。
これも理由はシンプルで「応募者がYouTubeのその企業のアカウントを見て、より親しみを持った」という事が大きな理由の1つと推測しています。
また、BtoBの商談においても、その企業のYouTubeアカウントを見て親しみを持ち、結果、先方との距離が近くなり成立した。そんな話はゴロゴロ転がっています。
何度もお伝えしますが、YouTubeの企業アカウントは「集客」や「認知拡大」の装置ではないのです。
一定本数の動画を格納しておくことで、採用や対企業含めた多くのステークホルダーが御社について調べた際に見てもらい、より親しみを持ってもらうツールなのです。
何も動画をバズらせたり、登録者数をガンガン伸ばさなくても良いのです。
然るべき動画を複数本格納し、知ってもらう、ただそれだけで大きな役割を果たすのです。
YouTube企業アカウントの作り方
Googleアカウントさえ持っていれば、後はYouTubeと検索してアクセスすると驚くほど簡単にYouTube企業アカウントを作る事ができます。
細かい方法はそれこそネットで検索するといくらでも出てきます。
当社がお伝えするのは、そういう技術的な作り方ではなく「中身」に関する作り方です。
ネットを検索すると「統一されたコンセプトと世界観が大事」であったり「ターゲットを明確に」等、YouTubeアカウント立ち上げに必要っぽい様々なノウハウネタを見つける事ができます。
ただ、ここで大きな注意点があります。
上記のノウハウネタの多くは「YouTubeで生計を立てたり、モノを売りたい人のアカウント」向けに書かれている情報が圧倒的に多いという事です。
個人的には、YouTube企業アカウントの中身の作り方は以下です。
1.どうやって見てもらうかを最初に決める
これはYouTube上で集客する方法を決めるという事ではありません。
例えば「御社のWebサイトに訪れた人を誘導して見てもらう」であったり「採用説明会に来た人に見てもらう」であったり「商談した取引先に営業担当が伝えて見てもらう」であったり、どういう経路で見てもらうのかを決めるのです。これは何も1つだけでなくても構いません。せっかく企業アカウントを作るので「こういう経路でも見てもらえるのでは?」と幅広く考える事が大事です。
2.来た人にどういう企業だと思ってもらいたいかを決める
前述のいくつかの経路でYouTube企業アカウントに来てくれた人達に対して、自社をどういう企業だと思ってもらいたいのかを決めましょう。これは「市場シェア●%で確固たる製造技術力があって・・・・・・」というお堅い話ではなく、その企業を人物に例えて考えてもらいましょう。「根は真面目だけどたまに冗談も言って面白い人」とか「人当たりはすごく良いけど、やることはしっかりやる人」とか、そういう感じの理想です。
3.投稿コンテンツを決める(これが重要)
当社が考えるYouTubeの企業アカウントでは、投稿物は日々発信するものではありません。このブログで何度もお伝えしていますように、YouTubeの企業アカウントで集客しようという発想を捨て去る事が大事です。なので日々発信は実はそこまで意味がありません。それよりも戦略的に練られた数十本の動画を一気に格納する、そういう発想をする事が大事です。それで、2の理想像を実現するために、どういう投稿コンテンツを数十本作ろうか?という事を考えましょう。結論、この「どういう投稿コンテンツか」を決める部分は絶対にプロに任せた方が良いです。
ちなみに社員がダンスしたり、そういう事は一切しなくて良いと個人的には思います。もっと愚直にストレートに、でもしっかりと親しみを持ってもらえるように伝えるような投稿コンテンツの企画方法・演出方法は実はいくらでもあります。ここはプロに任せて数十本の動画コンテンツを創ってもらった方が後々の効果を考えると絶対にオトクだと思います。
4.チャンネルタイトル、アイコン、チャンネルアート、チャンネル概要欄はそこまで凝る必要無し
この話をすると多くの企業に驚かれますが、例えば皆さんがある企業のWebサイトから、その企業のYouTubeアカウントにバナーリンクで飛んだ際、YouTube上でその企業チャンネルタイトルやアイコン、チャンネルアートをじっくり見ますでしょうか?
多分ほとんど視界にも入らずに、そこに並んでいる動画をすっと見ると思います、これが「それらに凝る必要が無い」根拠の1つです。
YouTube企業アカウントの注意点
YouTube企業アカウントの注意点をお伝えします。
炎上は過度に怖がらない事
多くの企業はYouTube運用で「炎上リスク」を最も恐れますが、私の経験上、炎上するような過激な内容ではなく、きちんと誠実な内容を投稿していれば、炎上リスクはほぼないと個人的には思います。言い方は悪いですが、炎上を気にしないといけないのは、YouTube上で過激な内容を発信し、登録者数が増え、不特定多数に見られうる環境のYouTubeチャンネルです。
皆さんが創るべきはYouTube企業アカウントで、御社に興味を持った、限られた人が見る前提です。だから、炎上をそこまで怖がる必要はありません。
YouTubeアナリティクス(無料の分析システム)の数字に一喜一憂しない事
何度もお伝えしているように、YouTubeの企業アカウントと、生計を立てているYouTuberのアカウントやそこでモノを売りたいアカウントは、同じ球技でも野球とサッカーのようにやっている競技そのものが実は全く違います。
YouTubeでアカウントを持っている人は「YouTubeアナリティクス」という無料ツールを使うと自分のアカウントのアクセス等の数値を見る事ができます。しかし、このYouTubeアナリティクスで見た数値に対して、増えた減ったで一喜一憂しないことが大事です。理由は、そこに出ている数値を見ても皆さんが本当に知りたい答え合わせはできないからです。YouTubeアナリティクスで見る事ができるのは、アクセスした数・属性・どれだけ長く動画を見たか等です。
しかし、皆さんがYouTube企業アカウントで知りたかった「見る前と後で当社への印象はどう変わったのか?」はこのYouTubeアナリティクスからは分かりません。そしてこの印象変化こそが皆さんが一番一喜一憂しないといけない項目です。
ちなみにこの印象変化は当社のYouTube運用代行では、リサーチ会社と組んで調査設計から実行までを行います。この印象変化の調査がとても重要です。
各動画の概要欄に、来た場所に戻るURLを記載しておく事
来た場所というのは、Webサイトなど、YouTube企業アカウントに来るためにリンクを貼った場所という意味です。
YouTube企業アカウントで親しみを感じてもらった後、採用ならもう一度Webサイトや採用サイトに戻ってもらう必要があります。その他のステークホルダーであっても、本来のWebサイトにいつでもどこでも帰りやすいようにしておくことをオススメします。
理由は、その方がより御社への理解を深めてもらえるためです。
どうだったでしょうか?
YouTube企業アカウントは登録者数が増えなくても、絶対にやった方がメリットは大きいと思います。
投稿コンテンツ含めて企画しますので、一度プロである当社にご連絡下さい。