企業の動画制作に利用できる補助金や助成金を紹介!申請時の注意点も解説
近年、多くの企業がYouTubeやSNSを活用し、自社の商品のプロモーションやブランド強化のために動画コンテンツを発信しています。また、Web広告でも動画を活用する企業が増加しています。動画は短時間で多くの情報を視聴者に伝えることができ、テレビCMや新聞広告に比べて低コストであることが魅力です。
しかし、たとえコストが抑えられるとはいえ、動画制作には依然として費用がかかるため、中小企業にとっては予算的な課題となることが多いでしょう。そこで今回は、動画制作に活用できる補助金や助成金について解説します。申請時の注意点についても触れていますので、動画制作を検討している企業はぜひ参考にしてみてください。
企業の動画制作で補助金や助成金はもらえる?
企業が動画制作を行う際、国や地方自治体が提供する補助金や助成金を利用することが可能です。これらの支援は、企業の販促活動や営業活動、採用活動を促進することを目的としています。そのため、補助金や助成金の目的に関連する動画制作であれば、受け取れる可能性が高くなります。
特に最近では、動画を活用したマーケティングが広がっていることから、動画制作に使える補助金や助成金が増えてきています。これまで予算の問題で動画制作を見送っていた企業も、補助金や助成金を活用することで外注や機材の購入が可能となり、動画制作がより身近な選択肢となっているのです。
補助金と助成金の違い
補助金と助成金は、どちらも国や地方自治体から提供される資金ですが、それぞれの役割や条件には大きな違いがあります。以下に、その違いをまとめました。
補助金 | 助成金 | |
交付する機関 | 国(経済産業省)、地方自治体 | 国(厚生労働省)、地方自治体 |
目的 | 経済・地域を活性化させるため | 雇用・労働環境の改善を図るため |
条件 | 要件を満たしても審査に落ちてしまう可能性がある | 要件を満たせば受け取れる |
申請期間 | 数週間~1カ月 | 随時または数週間 |
補助金は、経済産業省や地方自治体が企業や団体に対して、事業の支援を目的に交付するものです。財源は税金であり、選ばれた事業に対して支給されます。補助金を受け取るためには、事業の進捗状況の報告や、必要に応じて収益の納付が求められることがあります。また、補助金を受け取った後は、5年間にわたり関連書類を保管する義務があります。
対して助成金は、厚生労働省や地方自治体が主に雇用や労働環境の改善を目的として支給する資金です。条件をすべて満たせば基本的に受け取ることができ、審査に落ちる心配は少ないです。
動画制作に利用できるのは、主に補助金です。以下に、動画制作に活用できる補助金をご紹介します。
動画制作に利用できる補助金①:小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、数ある補助金制度の中でも、幅広い対象者や経費に対応していることが特徴です。この補助金は、地域の商工会議所や商工会のサポートを受けながら、販路の拡大や生産性の向上を目指す事業者に対して支給されます。以下では、小規模事業者持続化補助金の詳細について解説します。
小規模事業者持続化補助金とは?
小規模事業者持続化補助金は、販路拡大や生産性向上などを目指す小規模事業者に対して、その取り組みの経費を補助する制度です。この補助金を活用することで、商工会議所や商工会のサポートを受けながら、自社に適した経営計画を作成できます。特に、外部コンサルティングに頼らなくても専門家のアドバイスを受けつつ、計画を立てられるのが大きなメリットです。
小規模事業者持続化補助金の申請には、以下の5つの類型があります。
類型 | 特徴 |
通常枠 | 小規模事業者が作成した経営計画に基づき、商工会や商工会議所からの支援を受けて販路開拓などの取り組みを支援する |
賃金引上げ枠 | 販路開拓に加え、事業場内の最低賃金を地域別最低賃金の+30円以上にする |
卒業枠 | 販路開拓に加え、雇用を増やして小規模事業者の従業員数以上に事業規模を拡大させる |
後継者支援枠 | 販路開拓に加え、アトツギ甲子園でファイナリストまたは準ファイナリストに選ばれた小規模事業者が対象 |
創業枠 | 産業競争力強化法に基づき、特定創業支援等事業の支援を受けながら販路開拓に取り組む |
対象者
- 小規模事業者
- 個人事業主
- NPO法人
ここで言う「小規模事業者」とは、商業・サービス業で常時従業員数が5人以下、宿泊業・娯楽業・製造業などで常時従業員数が20人以下の事業者を指します。なお、常時従業員数が5人以下または20人以下であっても、以下の事業者は対象に含まれないので注意が必要です。
- 医師
- 歯科医師
- 助産師
- 協同組合
- 一般社団法人
- 公益財団法人
- 医療・宗教法人
また、以下すべての要件を満たしていることで対象者になります。
- 資本金または出資金が5億円以上の法人に、直接または間接的に100%株式を保有されていない(法人のみ)
- 直近過去3年分の各年または各事業年度の課税所得における年平均額が15億円以上ではない
- 持続化補助金で採択を受けたら、事業効果および賃金引き上げなどの状況報告書を提出し、申請までに受領されている
- 卒業枠で採択され、事業を実施した事業者ではない
対象経費
補助対象になる経費は以下のとおりです。
対象経費 | 活用事例 |
機械装置等費 | 補助事業を実施するために必要な機械装置の購入など |
広報費 | 新規事業を紹介するためのチラシ作成や看板設置など |
Webサイト関連費 | Webサイト・ECサイトなどの開発や構築、更新、改修、運用にかかった費用 |
展示会等出展費 | 展示会や商談会に出展する際の費用 |
旅費 | 販路開拓などを行うためにかかった旅費 |
開発費 | 新商品の試作品開発などで発生した経費 |
資料購入費 | 補助事業に関する資料や図書など |
雑役務費 | 補助事業を実施するために臨時で雇用したアルバイト・派遣社員の人件費 |
借料 | 機器や設備のリース・レンタル料 |
設備処分費 | 新サービスを行うために必要なスペースを確保するための設備処分費 |
委託・外注費 | 自社では実施するのが難しい業務を第三者に依頼する際に発生した費用(契約が必須) |
補助上限額と補助率
補助率と補助上限枠は申請類型によって異なります。
通常枠 | 賃金引上げ枠 | 卒業枠 | 後継者支援枠 | 創業枠 | |
補助率 | 2/3 | 2/3(赤字事業者は3/4) | 2/3 | ||
補助上限 | 50万円 | 200万円 |
動画制作の補助金として通常枠で申請する際は、補助率が2/3、補助上限額は50万円までです。
申請に必要な商工会議所または商工会の支援・承認について
小規模事業者持続化補助金を受け取るためには、商工会議所または商工会からの承認が必要です。商工会議所は市内を中心に活動しており、中小企業の支援だけでなく、国際的な事業活動にも力を入れています。一方、商工会は町や村などの地域を主な対象として、より小規模な事業に焦点を当てた支援を行っています。
申請スケジュール
2024年8月時点ですでに年内の申請受付は締め切られていますが、直近の第16回受付締切分の申請スケジュールは以下のとおりです。
- 公募申請の受付締切:2024年5月27日(月)17:00まで(郵送申請での受付は不可)
- 事業支援計画書の発行受付締切:原則2024年5月20日(月)
- 採択結果発表:2024年8月8日(木)
- 補助事業の実施期間:交付決定日から2024年11月4日(月)まで
- 実績報告書の提出期限:2024年11月14日(木)
小規模事業者持続化補助金の採択率と採択ポイント
第16回公募では、7,371件の申請があり、その中から厳正な審査を経て2,741件が採択されました。これにより、採択率は37.2%となります。過去には50%を超える採択率も見られましたが、第15回以降、50%を下回る傾向が続いています。
採択されるためには、審査基準に基づいた評価が重要となります。その評価の高い順に採択が行われるため、しっかりとした経営計画書や補助事業計画書を作成することが重要です。自社の強みと弱みを再確認し、市場分析を踏まえた現実的な目標を設定しましょう。
さらに、事業計画は具体的で、自社にとって実現可能性が高い内容であることが求められます。小規模事業者ならではの創意工夫を取り入れながら、経営計画書や補助事業計画書を丁寧に作り上げることが成功への鍵となります。
小規模事業者持続化補助金の採択事例
小規模事業者持続化補助金の活用例として、動画制作を取り入れた成功事例があります。例えば、千葉県のある企業は、越境EC向けの化粧品開発と、動画を活用した新たな販路開拓に取り組み、この補助金を活用して事業を進めました。
また、東京都の別の企業では、展示会への出展と動画制作、さらにはSNS広告を活用することで、販売の拡大を目指したプロジェクトが補助金の対象となりました。動画制作だけでなく他の施策と組み合わせることで、事業の持続的な発展につなげることができるため、採択されやすくなります。
動画制作に利用できる補助金②:事業再構築補助金
事業の再構築を目指し、補助金の交付によって支援する制度です。ここでは、事業再構築補助金の特徴や対象者・対象経費、補助上限額などをご紹介します。
事業再構築補助金とは?
事業再構築補助金は、新型コロナウイルスの影響が長期化し、需要や売上の回復が難しい中小企業を支援するための補助金制度です。この制度は、新しい分野への進出や業種の転換、事業形態の変更など、思い切った事業再構築に挑戦する企業をサポートします。
例えば、新規事業に取り組む際に、企業広告やブランディングの一環として動画制作を行う場合にもこの補助金を申請することが可能です。
第11回公募までは6つの申請枠が用意されていましたが、第12回公募からは見直され、以下の3つの申請枠に変更されています。
- 成長分野進出枠(通常類型・GX進出類型)
- コロナ回復加速化枠(通常類型・最低賃金類型)
- サプライチェーン強靭化枠
対象者
対象者はそれぞれの申請類型ごとに異なります。
類型・枠 | 対象 |
成長分野進出枠・通常類型 | ポストコロナに対応する成長分野への事業再構築に向けて取り組む事業者 |
成長分野進出枠・GX進出類型 | ポストコロナに対応する、グリーン成長戦略「実行計画」14分野の課題解決に資する取り組みを行う事業者 |
コロナ回復加速化枠・通常類型 | 現在もコロナの影響を受け、債務の借り換えなどを行っている事業者、事業再生に取り組む事業者 |
コロナ回復加速化枠・最低賃金類型 | コロナ禍が終息した現在、最低賃金引き上げの影響を大きく受けている事業者 |
サプライチェーン強靭化枠 | ポストコロナに対応する、国内サプライチェーンの強靭化に向けて取り組んでいる事業者 |
対象経費
対象経費は成長分野進出枠・コロナ回復加速化枠と、サプライチェーン強靭化枠で違ってきます。それぞれの対象経費は以下のとおりです。
類型・枠 | 対象経費 |
成長分野進出枠・コロナ回復加速化枠 | 建物費機械装置・システム構築費、クラウドサービスの利用費、運搬費技術導入費、知的財産権等関連経費外注費、専門家経費広告宣伝・販売促進費研修費 |
サプライチェーン強靭化枠 | 建物費機械装置・システム構築費 |
動画制作は成長分野進出枠・コロナ回復加速化枠の広告宣伝・販売促進費に含まれるため、補助対象です。自社商品の認知度拡大や売上向上を目的に動画を制作できます。
補助上限額と補助率
各類型と補助上限額・補助率は以下のとおりです。
類型 | 補助上限額 | 補助率 |
成長分野進出枠・通常類型 | 3,000万円(一部廃業を伴う場合は2,000万円の上乗せ) | 中小:1/2中堅:1/3 |
成長分野進出枠・GX進出類型 | 中小:5,000万円中堅:1億円 | 中小:1/2中堅:1/3 |
コロナ回復加速化枠・通常類型 | 2,000万円 | 中小:2/3中堅:1/2 |
コロナ回復加速化枠・最低賃金類型 | 1,500万円 | 中小:3/4中堅:2/3 |
サプライチェーン強靭化枠 | 3億円(建物を含む場合は5億円) | 中小:1/2中堅:1/3 |
認定に必要な認定支援機関要件について
事業再構築補助金を受け取るためには、事業計画を金融機関や認定経営革新等支援機関に確認してもらう必要があります。認定経営革新等支援機関とは、中小企業を支援するために設けられた機関や個人のことです。これらの機関や個人は、専門知識や実務経験が一定の基準を満たしていると認定されており、中小企業のサポートを行っています。
申請スケジュール
2024年8月時点で第12回公募はすでに応募が締め切られていますが、第13回以降の事業再構築補助金に申請するために、あらかじめ申請スケジュールを把握しておきましょう。第12回公募のスケジュールは以下のようになっています。
- 公募開始:2024年4月23日(火)
- 応募締切:2024年7月26日(金)18:00まで
- 補助金交付候補者の採択発表:2024年10月下旬~11月上旬頃
事業再構築補助金を受けるためにはGビズIDプライムアカウントの取得が必須です。このアカウントを取得するにも1~3週間はかかってしまいます。そのため、スケジュールを立てる際はなるべく余裕を持って準備を進めることが大切です。
事業再構築補助金の採択率と採択ポイント
事業再構築補助金の採択率は、第1回では36.0%と低めでしたが、第2回以降は44~51%の範囲で推移しており、おおよそ2社に1社が採択されています。しかし、第11回公募では26.5%と再び低下し、今後はおよそ4社に1社が採択される可能性が高いでしょう。
採択されるためには、過去の採択事例を参考にし、事業計画書に必要な要素をしっかりと盛り込むことが重要です。また、採択されなかった場合でも、事業計画書を見直し改善を行うことで、再申請時に採択される可能性を高めることができます。
事業再構築補助金の採択事例
事業再構築補助金を活用した企業の中には、事業の中で動画を有効活用しているケースがあります。
例えば、東京都のある卸売・小売業の企業は、これまで一般ユーザー向けに育毛剤の販売を行っていました。しかし、新たに医療機関向けに遠隔診療を組み合わせた医薬品販売プラットフォームを展開する計画を立て、その一環として、薄毛治療の啓発を目的とした動画広告を補助金を活用して制作しました。
また、愛知県の企業では、車を直接見ないで購入する消費者が増えているという近年の傾向に対応するため、VR動画やスペック情報、市場価格などを提供するプラットフォームを運営する事業を計画し、その結果、補助金の採択を受けています。
動画制作に利用できる補助金③:ものづくり補助金
ものづくり補助金は、“ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金”を略したもので、中小企業が新たなサービスの開発・生産プロセスの改善などに必要な費用を補助するための制度です。ここでは、ものづくり補助金がどういった制度なのか、詳しく解説していきます。
ものづくり補助金とは?
ものづくり補助金は、中小企業や小規模事業者が今後の制度変更に対応しながら、革新的な商品やサービスの開発、そして生産プロセスの効率化を図るために設けられた支援制度です。これにより、生産性の向上を目指す設備投資やシステム導入、さらには外注費用のカバーも可能です。
名前からは生産活動に特化した補助金のように思われがちですが、実際には幅広い用途で活用できる柔軟な制度です。
対象者
補助金の対象者は、日本国内に事業所を持つ中小企業や個人事業主などが含まれます。従業員数が5人以下の小規模事業者や商工組合、NPO法人も対象です。各事業者の資本金や常時雇用している従業員数が、対象の基準となります。
今回は、中小企業を業種別に分け、補助金の対象となる資本金と常時雇用している従業員数の基準をご紹介します。
業種 | 資本金 | 常時使用する従業員数 |
製業・建設業・運輸業・旅行業 | 3億円 | 300人 |
卸売業 | 1億円 | 100人 |
サービス業(ソフトウェア業・情報処理サービス業・旅館業は除く) | 5,000万円 | 100人 |
小売業 | 5,000万円 | 50人 |
ゴム製品製造業(自動車または航空機用タイヤ・チューブ製造業、工業用ベルト製造業は除く) | 3億円 | 900人 |
ソフトウェア業・情報処理サービス業 | 3億円 | 300人 |
旅館業 | 5,000万円 | 200人 |
その他業種(上記以外) | 3億円 | 300人 |
対象経費
対象経費になるのは以下のとおりです。
- 運搬費
- 技術導入費
- 知的財産権等関連経費
- 外注費
- 専門家経費
- クラウドサービス利用費
- 原材料費
- 広告宣伝・販売促進費
- 海外旅費
- 通訳・翻訳費
ただし、海外旅費と通訳・翻訳費に関しては、グローバル枠②海外市場開拓(輸出)に関連する事業のみが対象となるので注意してください。
補助上限額と補助率
補助上限額と補助率は各申請枠によって異なります。
【省力化(オーダーメイド)枠】
補助上限額
従業員数 | 補助金額 |
5人以下 | 100~750万円 |
6~20人 | 100~1,500万円 |
21~50人 | 100~3,000万円 |
51~99人 | 100~5,000万円 |
100人以上 | 100~8,000万円 |
補助率
補助金額1,500万円まで | 1,500万円を超える分 | |
中小企業 | 1/2 | 1/3 |
小規模企業・小規模事業者再生事業者 | 2/3 | 1/3 |
【製品・サービス高付加価値化枠】
補助上限
従業員数 | 補助金額 | |
通常類型 | 5人以下 | 100~750万円 |
6~20人 | 100~1,000万円 | |
21人以上 | 100~1,250万円 | |
成長分野進出類型(DX・GX) | 5人以下 | 100~1,000万円 |
6~20人 | 100~1,500万円 | |
21人以上 | 100~2,500万円 |
補助率
通常類型 | 成長分野進出類型(DX・GX) | |
中小企業 | 1/2 | 2/3 |
小規模企業・小規模事業者再生事業者 | 2/3 | |
新型コロナ回復加速化特例 | 2/3 | ― |
【グローバル枠】
補助金額
100~3,000万円
補助率
中小企業:1/2
小規模企業・小規模事業者:2/3
申請スケジュール
ものづくり補助金は、2024年8月現在、通年で公募が行われています。直近の18次公募では、2024年3月27日に申請が締め切られ、6月25日に採択事業者が発表されました。
申請を検討している方は、まずGビズIDのアカウントを取得する必要があります。今後の申請に向けて、早めにアカウントの取得を進めておきましょう。
ものづくり補助金の採択率と採択ポイント
直近の18次公募では、申請者5,777人のうち2,070人が採択され、採択率は35.8%でした。過去の採択率は約50%前後で推移していたため、最近では採択が以前よりも厳しくなっているといえます。
ものづくり補助金で採択されるためには、以下の加点項目を積極的に取り入れることが重要です。
- 成長性加点
- 政策加点
- 災害等加点
- 賃上げ加点等
- 女性活躍等の推進の取り組み加点
一方で、以下のように減点されてしまう項目もあるので注意が必要です。
- 応募締切日から過去3年の間に類似の補助金を1回受けている事業者
- 令和元年度補正予算ものづくり補助金から交付決定を受けており、収益納付をしていない事業者
採択率を上げるためには、これらのポイントをしっかりと押さえた上で申請を行うことが求められます。
ものづくり補助金の採択事例
ものづくり補助金は対象となる事業が非常に幅広いため、多くの企業が申請し、採択を受けています。例えば、青森県のある食品加工会社では、廃棄されていた酒粕を新たな商品に活用するための環境整備事業にこの補助金を利用しました。この補助金を活用して製造に必要な機械を導入し、製造環境が整ったことで、新商品の開発に成功しています。
このように、ものづくり補助金を利用することで、さまざまな企業が事業の改善や新たな挑戦に成功しています。具体的な採択事例については、ものづくり補助金の総合サイトでも紹介されていますので、興味のある方はぜひご覧ください。
動画制作に利用できる補助金④:IT導入補助金
まずは目的を明確にしましょう。実施する目的によって、活用するSNS媒体やマーケティング手法が変わります。SNSマーケティングの目的には、以下のようなものがあります。
- 自社や商品・サービスの認知を広げたい
- 商品・サービスの売り上げを伸ばしたい
- ブランディングを形成したい
- 店舗やイベントなどの集客を行いたい
- 就活生や求職者を集めたい
- 市場調査をしたい
自社の課題を洗い出し、何のために行うのか慎重に決めましょう。
2.目的に適したターゲットのペルソナを設定する
次に、設定した目的に合わせてターゲットやペルソナを決めていきます。SNSマーケティングを効果的に行うためには、ターゲットを明確に設定することが重要です。
また、多様化する顧客ニーズを把握するために、ペルソナも設定しましょう。ペルソナを設定することで、消費者のニーズや価値観をより明確に理解し、効果的な戦略を立てることができます。
3.ターゲットに適したSNSを選定する
ターゲットやペルソナを設定したら、次は利用するSNSを選びましょう。SNSごとにユーザー層が異なるため、ターゲットがよく利用しているSNSを選ぶことが重要です。
まず、各SNSを調査し、設定したターゲットと合っているか確認しましょう。SNSは1つに絞り込む必要はなく、必要に応じて複数のSNSを組み合わせてマーケティングを行うこともできます。
どのSNSが最適か迷った場合は、小規模でテストを実施し、結果が良かったSNSを選ぶのがおすすめです。
4.目的に合わせてKGIやKPIを設定する
最初に設定した目的に基づいて、KGI(最終目標)を決定します。そして、それに伴いKPI(中間目標)も設定しましょう。KPIを設定することで、KGIの達成度を具体的に把握できます。
例えば、月間のフォロワー数の増加やSNSを経由した購入件数などの目標で、具体的な数値で設定しましょう。数値で目標を設定することで、施策の有効性を検証しやすくなり、分析する際にも役立ちます。
5.SNSマーケティングを実施する
SNSマーケティングを成功させるためには、戦略や企画をしっかりと立て、その上で運用体制を整えることが大切です。企画を立てる際には、目的、目標、ターゲット、戦略を具体的にまとめた企画書を作成することが重要です。
また、実施前にはSNS運用の担当者を選出し、チームを構築するなど運用体制を整えることも欠かせません。運用が可能な状態になったら、計画通りの戦略を実行していきましょう。
6.効果検証によって運用内容を適宜見直す
一定期間SNSマーケティングを実施した後、その効果を検証します。結果を振り返り、KPIが達成されているかどうかを確認しましょう。KPIが達成されていれば、その成功要因を分析し、達成できていない場合は失敗の要因を調査・分析します。
要因が明確になったら、目標達成やさらなる成果を上げるための改善策を考えましょう。分析結果は次の施策に活かせるため、丁寧な分析と情報収集が重要です。
SNSマーケティングを成功に導くために重要なポイント
最後に、SNSマーケティングで意識しておきたい重要なポイントをご紹介します。
SNSマーケティングの特性を理解する
SNSを運用する際には、その特性を深く理解することが重要です。SNSは一般ユーザーも情報発信者となるため、テレビや雑誌の広告とは異なり、双方向のマーケティング活動が可能です。ユーザーを巻き込んだこの双方向性は、SNSならではの特徴といえます。
SNSはユーザー主体のメディアであるため、ユーザーの視点に立ったマーケティングが成功の鍵です。ユーザーの目線を意識して戦略を立てることで、効果的なマーケティング活動を展開できます。
運用担当者にITリテラシーを身につけてもらう
SNS運用の担当者には、ITリテラシーが欠かせません。SNSマーケティングには炎上のリスクが伴い、ITやSNSに関する知識が不足していると、大きな失敗を招く恐れがあります。そのため、担当者にはしっかりとした教育を行い、ITリテラシーを身につけてもらうことが重要です。
教育に力を入れるだけでなく、社内でのチェック体制やマニュアルを整備することも効果的です。これにより、担当者が適切に対応できるようサポートできます。
プライバシー保護やデータのセキュリティに十分留意する
SNSマーケティングを行う際には、個人情報の取り扱いやセキュリティにも十分注意を払う必要があります。もし機密情報や個人情報が誤ってSNS上に公開されてしまうと、大きな損害や批判、炎上につながる可能性があります。このような事態を防ぐためには、プライバシーやセキュリティに関する教育や対策をしっかりと実施することが重要です。
また、アカウントが第三者に乗っ取られ、悪意のある投稿をされたり、投稿を削除されたりするケースもあります。これを防ぐために、IDやパスワードは推測されにくいものにし、適切に管理しましょう。
長期目線で運用をする
長期的な視点でSNSを運用することも非常に重要です。SNSでは、消費者と時間をかけてコミュニケーションを取ることで効果を発揮します。そのため、持続可能な長期戦略を考え、実行することが重要です。
中長期の具体的な目標を設定し、結果が出たら詳細に分析しましょう。その分析結果を次の施策に反映させることで、効果的なSNSマーケティングが実現できます。
UGCを活用する
UGC(ユーザー生成コンテンツ)とは、一般のユーザーが作成したコンテンツを指し、UGCを活用することが、成功するための重要なポイントになります。
SNSでは、ユーザーが自分から商品やサービスに関連する写真や動画を投稿することがあります。企業が発信する情報ではなく、一般ユーザーが投稿するからこそ、他のユーザーは共感しやすく、信頼性が高い情報と認識されるのです。
そのため、UGCを促進する施策を実施することは、効果的なSNSマーケティングの実現につながります。
まとめ:自社に合ったSNSマーケティングを実施しよう
今回は、SNSマーケティングのメリット・デメリットや始め方についてご紹介しました。SNSは消費者にとって身近な存在であり、マーケティングに活用しやすいメディアです。
SNSマーケティングは、認知度の向上や売り上げアップ、ブランド構築など、さまざまな目的で利用できます。重要なマーケティング活動であるため、目的やターゲットを明確にし、自社に最適なSNSや手法を選んで取り組んでみてください。
SNSマーケティングについてさらに詳しい相談は、「無料相談」より受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。