TVer広告の効果は高い?種類一覧やデメリットへの対策も解説

近年、テレビ視聴の多様化が進み、新たな広告媒体として「TVer広告」が注目されています。TVer広告は高い視聴完了率やターゲティング精度など独自のメリットがあり、企業の広告戦略としても有効です。本記事ではTVer広告の特徴や効果、市場動向を詳しく解説します。
TVer広告の効果が高いと言われる2つの理由
TVer広告が多くの企業に支持される背景には、以下のようにユーザーの視聴環境に起因する質の高い接触があります。
- 視聴完了率90%超の実績
- 音声ON再生率と画面注視度の高さ
上記の要素により、広告がしっかり見聞きされる環境が整っているため、商品やサービスの魅力を余すことなく視聴者に届けられます。
なお、TVer広告の基本情報に関しては「TVer広告とは?高い費用対効果が期待できる理由と仕組みを分かりやすく解説」で詳しく解説しています。
TVer広告の基本情報を把握したい方は、ぜひ参考にしてください。
理由1:視聴完了率90%以上の実績
TVer広告最大の特徴は、ユーザーが広告を最後まで見る視聴完了率が90%以上と高い点にあります。
一般的なYouTube広告やSNSのインフィード広告は、5秒程度でスキップできる仕様が主流です。しかし、TVer広告はテレビCMと同様に広告をスキップできません。
さらに、ユーザーは見たい番組を見るために能動的に訪れているため、広告に対する受容性が高く離脱が起きにくい構造です。
以下の表は、YouTube広告とTVer広告の視聴態度を比較したものです。
| 比較項目 | TVer広告 | YouTube広告 |
| 広告フォーマット | スキップ不可 | 5秒程度でスキップ可能 |
| 視聴完了率 | 90%以上 | 30%程度 |
| 視聴の質 | 番組本編への期待感が高く、待機姿勢で視聴 | タイムラインを流し見するザッピング視聴 |
| 主なデバイス | PC、スマホ、コネクテッドTV | スマホ |
参考:ファクトブック|TVer
参考:YouTube Ads Benchmarks(2026)|Store Growers
上記のように、単に再生されただけでなくメッセージが最後まで届いたことを担保できる点がTVer広告の成果の高さに直結しています。
理由2:音声ON再生率と画面注視度の高さ
TVer広告は基本的に音声ONの状態で再生され、画面への注視度が非常に高い点が特徴です。
SNS広告の多くは電車移動中などにミュートで再生されるケースが多く、視覚情報だけで伝える工夫が必要です。
一方、TVerはドラマやバラエティ番組を楽しむ目的で利用されるため、音声が出ていることが大前提となります。
特に、近年増えているコネクテッドTV経由の再生ではリビングでリラックスした状態でテレビCMと同じクオリティの映像と音声を届けられます。
ユーザーはコンテンツの音を聞く体制にあるため、TVer広告ではナレーションやBGMによる訴求効果が損なわれません。
また、スクロールしながらではなく番組の続きを待つ間の視聴であり、ユーザーに広告を見続けてもらえる点もTVer広告のメリットです。
結果として、認知獲得だけでなく、商品・サービス理解の訴求においても高いパフォーマンスを発揮します。
TVer広告が高い成果を出せる3つの要因
TVer広告が高い成果を出せる理由には、以下の3点が挙げられます。
- 精緻な属性データで確度の高い層にピンポイントで届くから
- 放送基準をクリアした信頼できる番組が広告の好感度を高めるから
- テレビCMではリーチできないテレビを持たない層を補完できるから
上記の特徴により、デジタルならではの効率性とテレビ由来のブランドへの信頼感を両立させた質の高いプロモーションが可能です。
なお、TVer広告のメリットに関しては「TVer広告のメリットとは?効果的な活用法と成功事例を解説します」で詳しく解説しています。
TVer広告のメリットについて詳しく知りたい方は、ぜひチェックしてください。
要因1:精緻な属性データによる正確なターゲティング
TVer広告が高い成果を出せる要因として、精緻な属性データで確度の高い層にピンポイントで届く点が挙げられます。
TVer広告はCookie等の推測データではなく、ユーザー自身が登録した性別・年齢・郵便番号などの属性データに基づいて配信されます。
そのため、Web広告で一般的な行動履歴から推測した年齢・性別とは異なり、誤差の少ない正確なターゲティングが可能です。
上記により、「30代女性」「東京都〇〇区在住」などの特定のターゲットを指定して無駄なく広告を配信できます。
要因2:信頼性の高い番組コンテンツによるブランド保護
放送基準をクリアした信頼できる番組が広告の好感度を高める点も、大きな要因です。
YouTubeやSNSでは過激な動画やフェイクニュースなどの直後に自社広告が流れ、ブランドイメージを毀損するリスクが常にあります。
一方で、TVerのコンテンツはすべて民放テレビ局が制作しており、厳しい放送基準をクリアしたプロの作品です。
そのため、TVerにはYouTubeやSNSのように信頼性の低いコンテンツと一緒に広告が流されてブランドイメージを損なう心配がありません。
また、クオリティの高いドラマやアニメの合間に流れるため、視聴者は広告を番組の一部として好意的に受け止めてもらいやすい点もメリットです。
要因3:テレビCMでは届かない層へのリーチ補完
テレビCMではリーチできないテレビを持たない層を補完できる点も、TVer広告で成果が期待できる要因です。
令和5年度の総務省による調査では、休日におけるテレビのリアルタイム視聴が20代〜30代で大幅に減少したと報告されています。
しかし、彼らはテレビコンテンツ自体に興味がないわけではなく、スマホやPCでTVerを通じてドラマやバラエティを視聴しています。
TVer広告は若年層を中心に自宅でテレビ受像機を持たず、上記のようにスマホやPCのみで動画を楽しむ層にも届けられる点が強みです。
なお、TVer広告がアプローチできる層として他にも以下のようなターゲットが挙げられます。
- テレビはあるが、仕事などでリアルタイム視聴できず、見逃し配信を利用する層
- 住んでいる地域では放送されていない番組を、TVerで越境視聴する層
TVer広告を活用すれば、従来のテレビCMだけでは取りこぼしていた上記の層に対してテレビコンテンツのパワーを借りながらリーチできます。
参考:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省
TVer広告の効果測定を実施する方法
TVer広告の効果測定を実施する方法は、主に以下の4パターンが挙げられます。
- 完全視聴率やCTRなどの定量指標で数値を計測する
- ブランドリフト調査を実施して認知・好意度の変化を可視化する
- サーチリフト分析で放送後の指名検索数の増加を検証する
- 位置情報データを活用して実店舗への来店をトラッキングする
広告配信の目的に合わせて最適な指標を組み合わせれば、投資対効果をより明確に可視化できます。
方法1:完全視聴率やCTRなどの定量指標で数値を計測する
まず、TVer広告の管理画面から取得できる以下のような定量指標で数値を計測しましょう。
| 指標 | 定義 |
| 完全視聴率 | 動画広告が最後まで再生・視聴された割合 |
| CTR | 広告が表示された回数に対して、クリックされた割合 |
| CPM | 広告が1,000回表示された場合にかかる費用 |
なお、TVerは番組視聴の流れで再生されるため、クリックは発生しにくい構造にあります。
CTRが低くても完全視聴率が高ければ、配信した広告は認知獲得として成功していると判断できます。
Webサイトへの遷移数だけを見るのではなく、後述する指名検索やブランドリフトとセットで評価しましょう。
方法2:ブランドリフト調査を実施して認知・好意度の変化を可視化する
TVer広告の効果を測定する方法として、ブランドリフト調査も挙げられます。
具体的には、広告を見たユーザーと見ていないユーザーに対してアンケートを実施し、認知度・好意度・購入意向の差分を計測します。
特に、認知獲得を目的とする場合、クリック数だけではTVer広告の効果を正確に把握できません。
ブランドリフト調査を実施すれば、「広告によって商品を知った人が何%増えたか」を数値ベースで経営層に報告できます。
ブランドリフト調査のやり方としては、TVerの広告枠内でアンケートを表示させるインバナーサーベイなどが主流です。
方法3:サーチリフト分析で放送後の指名検索数の増加を検証する
サーチリフト分析も、TVer広告の効果測定に有効です。
具体的には、テレビCMと同様にTVer広告の放映期間中にブランド名や商品名などの指名検索がどれだけ増えたかを分析します。
TVer広告を見たユーザーによってはその場で広告をクリックせず、後でGoogleやYahoo!などの検索エンジンで調べるケースも多くあります。
Googleアナリティクスやサーチコンソールで、広告配信エリアからの指名検索流入数の推移をモニタリングしましょう。間接的にコンバージョンへの貢献度合いも測定が可能です。
方法4:位置情報データを活用して実店舗への来店をトラッキングする
TVer広告の効果を測定する方法として、位置情報データを活用して実店舗への来店をトラッキングする手法もあります。
特に、小売・飲食・不動産などの実店舗ビジネスの場合、スマートフォンの位置情報データを活用した来店計測が有効です。
具体的には、ユーザーの許諾済み位置情報データをTVerの広告配信ログと照合し、「広告を見た人が、実際に店舗へ足を運んだか」を計測します。
上記の手法により、「オンラインの動画視聴がオフラインの行動にどうつながったか」を精度高く測定できます。
TVer広告の種類一覧
TVer広告には、大きく以下2つの種類があります。
- インストリーム動画広告
- コンパニオン広告
なお、TVer広告でメインとなるのは番組内で再生されるインストリーム動画広告です。
バナー形式のコンパニオン広告をセットで配信すれば、動画視聴後の検索やサイト遷移などのユーザーアクションを促進できます。
種類1:インストリーム動画広告
TVer広告の主力となるのが、番組コンテンツの枠内で再生されるインストリーム動画広告です。
YouTubeなどの動画サイトと同様の形式ですが、スキップが不可である仕様が最大の違いであり、TVer広告の強みです。
以下では、TVer広告のインストリーム動画広告の仕様・特徴をまとめました。
| 項目 | 仕様・特徴 |
| 配信タイミング | 番組開始前〜途中〜終了後 |
| 動画の秒数 | 6秒〜60秒 |
| スキップ | 不可 |
| 音声 | デフォルトでON |
ユーザーは見たい番組の対価として広告を認識しているため、スキップできなくても不快感を抱きにくく高い視聴完了率を実現できます。
種類2:コンパニオン広告
コンパニオン広告とは、インストリーム動画広告の配信中にプレイヤーの周囲に表示される静止画バナーの広告です。
動画広告だけではクリックされにくい弱点を補うためのオプション機能であり、Webサイトへの誘導を強化したい場合は必須の設定です。
インストリーム広告とコンパニオン広告の仕様・特徴を比較すると、以下の通りとなります。
| 項目 | インストリーム動画広告 | コンパニオン広告 |
| 主な役割 | 商品やサービスの認知拡大 | 自社サイトへの誘導、リード獲得 |
| 表示タイミング | 番組の前後や途中 | 動画広告の再生中ずっと表示 |
| 表示場所 | 動画プレイヤー内 | 動画プレイヤーの下部や右側 |
| クリック可否 | 基本的に不可 | クリック可能 |
なお、コネクテッドTVでの視聴時では仕様上コンパニオン広告のバナーをクリックできないケースがあります。
そのため、コンパニオン広告はPC・スマホユーザーからのアクセスを最大化するためのオプションと捉えて運用するのが正解です。
参考:クリッカブル、コンパニオンADを設定すると、どのような広告が配信されますか。|TVer
参考:広告入稿規定|TVer広告
TVer広告のデメリットと対策
TVer広告のデメリットは、大きく以下の2つが挙げられます。
- スキップ不可によるユーザーのストレスがある
- 制作コストが高く審査基準が厳しい
上記のデメリットに対しては、以下で紹介する対策を事前に講じておきましょう。
デメリット1:スキップ不可によるユーザーのストレスがある
TVer広告は原則としてスキップできず、強制的に広告を見せるため、クリエイティブの質が低いと不快感を与えるリスクがあります。
そのため、以下のポイントを参考にしてユーザーにストレスを与えない工夫を徹底しましょう。
- テレビCM同様、最初の数秒で「自分に関係がある」と思わせる構成にする
- 大音量や過度な煽りなどWeb動画でよくある手法は避けてテレビ番組のトンマナに合わせる
- 同じ人に何度も同じ広告が出すぎないよう、1ユーザーあたりの表示回数上限を設定する
上記の対策を徹底すれば、ユーザーに邪魔だと感じさせずにTVer広告で効率的にブランド認知を広められます。
デメリット2:制作コストが高く審査基準が厳しい
誰でも出稿できるSNS広告とは異なり、TVerは民放テレビ局由来のメディアであるため、広告の審査基準が非常に厳格です。
具体的には、日本民間放送連盟の基準に準拠しており、誇大広告や根拠のないNo.1表示など広告内容は厳しくチェックされます。
また、TVer広告は制作費に加えて配信単価もYouTube等の2〜3倍程度になるため、広告配信にかかるコストは高騰しやすくなります。
そのため、TVer広告を出稿する際は以下の対策を講じましょう。
- 審査に数営業日〜1週間かかる場合があるため、配信開始の2週間前には素材を準備する
- 「業界No.1」などを謳う場合は、必ず第三者機関の調査データを出典として明記する
- 「信頼性重視のブランディングはTVer広告」「安価な大量集客はSNS広告」と目的に応じて広告を使い分け、コストを最適化する
上記のハードルは一見するとデメリットに感じられますが、裏を返せばTVerに出稿できる企業として信頼性を高められます。
なお、TVer広告の出稿方法に関しては「テレビを見ない層にリーチ!TVer広告の出稿・運用フローを解説」でも詳しく解説しています。
TVer広告の出稿方法を把握したい方は、ぜひチェックしてください。
まとめ:効率的な運用でTVer広告の効果を最大化しよう
ここまで、TVer広告の特徴やメリット・デメリット、費用感や出稿手順、成功事例を詳しく解説してきました。
TVer広告は視聴完了率が高く、ターゲティング精度が優れているなど、多くの強みを持った広告媒体です。一方で、広告動画の品質管理やターゲット設定の微調整など、注意すべきポイントも存在します。
また、実際に広告を出稿する際は、TVer広告に精通した広告代理店の活用も検討しましょう。
専門的なノウハウや経験を持つ代理店を利用することで、より効果的なターゲティングやクリエイティブの提案、運用改善のサポートを受けることが可能です。
今回ご紹介した内容を参考にして、ぜひTVer広告の導入を成功させ、広告効果の最大化を実現してください。
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