YouTubeやテレビCMなどで見かけるブランディング動画は、多くの企業のマーケティングに活用されています。ブランディング動画を制作する際は、マーケティングにおけるブランディングの意味を正しく理解し、自社の魅力を的確に伝えることが大切です。

この記事では、ブランディング動画を制作する際のポイントと注意すべき点を紹介します。ブランディング動画の基礎を理解する参考にしてください。

ブランディングの正しい意味の確認

最初に、マーケティングにおける「ブランディング」という言葉の意味について簡単に説明します。

「ブランド＝価値」→価値を高める行為のこと

マーケティングにおいてブランドとは、その企業を他の企業と差別化するもののこと、つまり企業独自の「価値」と言い換えられます。ブランドにはたとえば以下が当てはまります。

• 商品やサービス、企業のキャッチコピー
• ロゴ
• デザイン
• 消費者が持つイメージ

ブランディングとはブランドを強めることであり、事業の価値を高める行為のことです。

必ずしも「高級品」を指すわけではない

「ブランド」という言葉は日常的には高級品を指すときによく使われますが、必ずしもブランド＝高級品というわけではありません。

たとえば、100円ショップのダイソーは高級品を取り扱っていませんが、「安い・便利・種類が豊富」という独自の価値を持っています。これがダイソーにおけるブランドです。

ブランドは「認知度」と大きく結びつく

ブランドは企業や商品に対する消費者の認知度に大きく関わります。ブランディングに力を入れることで他社と差別化ができ、消費者にとって唯一無二の存在となることも可能です。

したがって、ブランディングを意識した動画を作成することは、非常に有効なマーケティング戦略の一つなのです。

価値を見出す動画を作るには

ここでは、ブランディング動画を作るためのポイントを説明します。

自身（自社）の色を知ることが大切

ブランディング動画は、その企業だからこそできることをアピールする動画です。したがって、動画を作る際はまず自社の強みを明確に理解していなければいけません。

自社の強みをテーマにすると視聴者にもメッセージを伝えやすいので、まずは自社だから叶えられるユーザーの体験とは何かを掘り下げてみましょう。

アピールポイントを動画で明確にする

ブランディング動画では、自社の何をアピールしたいのかが明確であることが重要です。映像美や音楽にこだわってスタイリッシュな動画に仕上げても、アピールポイントが伝わらなければユーザーの認知度は高められません。

動画の作成時や編集時には、自社の売りがわかりやすく表現されているかチェックしましょう。

ロゴや独自のマークを取り入れるとよい

ブランディング動画は自社を覚えてもらうための存在です。ロゴやシンボルマーク、企業のイメージカラーなど、企業の個性や独自性を強めるものがあれば積極的に動画に取り入れましょう。

複数の動画でも統一感を出す

ブランディング動画を複数制作するときは、なるべく統一感のある動画になるよう心がけましょう。

今後のビジネスの展開次第で、ブランディング動画は複数作成されることも考えられます。数年にわたって複数のブランディング動画を作る場合でも、ロゴを必ず出す、お決まりの展開を利用するなどして統一感を出すようにしましょう。

統一感があることで、ユーザーに自社を認知してもらいやすいブランディング動画にできます。

「流行り」を取り入れると効果があることも

ブランディング動画は企業の魅力をPRする動画ですが、企業の強みの強調を意識するあまり視聴者が「つまらない」と感じる動画になってしまうこともあります。強みをアピールすることは重要ですが、惹かれるものがなければユーザーは動画を見てくれません。

ユーザーの興味を惹くためによく使われる方法に、「流行り」を取り込む方法があります。SNSで流行っている言葉を使ったり、「バズった」動画のパロディを作ったりしてみましょう。

ブランディング動画の失敗しやすいポイント

ここからは、ブランディング動画制作時に注意すべき失敗しやすいポイントを紹介します。

自己分析不足によるイメージ確立の失敗

繰り返し述べてきたように、ブランディング動画は企業の強みを深く印象付けるための動画です。業界自体や競合他社もリサーチしながら自社の強みをしっかり分析しなければ、企業イメージが確立できず、ブランディング動画としての効果を十分に発揮できません。

動画を作成する前に、必ず自社の特徴を精査しましょう。

オリジナリティ要素に欠けている

その企業独自の価値が肝心であるブランディング動画において、オリジナリティ要素の欠如は避けるべきです。他社を参考にしたり流行に便乗したりするのはよいことですが、自社の持ち味もしっかり出さなければいけません。

他社の動画と似すぎているブランディング動画は企業のイメージ低下にもつながるので、オリジナリティにこだわりましょう。

質素すぎて視聴者に響かない

動画の作りが単純すぎる場合、視聴者の心に響くほどのインパクトを残せずブランディング効果が期待できない場合があります。構成や音楽、キャスティングや編集などにも細かくこだわり、自社の持ち味をきちんと伝えられるブランディング動画を制作しましょう。

まとめ

ブランディング動画は自社の価値やユーザーの認知度を高めるために有効な手段です。独自性を強くアピールできるよう、まずは自社の特徴や魅力を深く掘り下げてみましょう。

今回紹介したブランディング動画の作成ポイントや注意点を参考に、自社の個性を反映したブランディング動画を制作してみてください。