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想定導入事例

「予約サイト頼み」老舗旅館が“直接予約”を増やした改善ストーリー

※本記事は想定シミュレーションです。数値は仮設定です。

藤田 謙太郎

この記事の著者

藤田 謙太郎

コンテンツマーケター

SNSマーケティング事業を10年以上行ってきた経験を持つ、実践派コンテンツマーケター。 机上の空論や流行の理論にとらわれず、現場で培った圧倒的な「場数」に基づく支援が強み。 朝日放送にジョインしてからは、クライアントの課題に寄り添い、 本当に成果につながる実践的な戦略立案から実行までをトータルでサポート。

■ 企業概要

創業62年、客室数18室の温泉旅館。山間部にあり、料理と露天風呂への評価は高かった。口コミ評価は4.5前後を維持していたが、予約の約91%が大手旅行予約サイト経由。送客手数料が利益を圧迫し、公式サイトからの直接予約は月14件程度にとどまっていた。

女将は「一度泊まってもらえれば良さは分かる」と考えていたが、新規客にはその魅力が伝わっていなかった。公式サイトは客室写真と料理写真が並ぶだけで、旅館で過ごす時間の流れが見えなかった。

■ 本当の課題

ASAHIメソッドで宿泊者アンケートと予約サイトの閲覧行動を確認すると、ユーザーは価格や空室だけで判断しているわけではなかった。特に30〜50代の夫婦旅行層は、「本当に静かに過ごせるか」「料理は期待外れではないか」「スタッフの対応は丁寧か」「記念日に使って失敗しないか」を気にしていた。

しかし予約サイトでは、他の宿と同じフォーマットで比較されるため、旅館独自の体験価値が伝わりにくかった。公式サイトも、写真は綺麗だが“泊まった後の気持ち”までは想像できない状態だった。

■ 実施した改善施策

ASAHIメソッドでは、まず「一泊二日の体験導線」を設計した。チェックイン、客室での過ごし方、夕食、夜の露天風呂、朝食、チェックアウトまで、宿泊者の感情が高まる場面を整理した。

その上で、料理人密着動画、女将インタビュー、露天風呂の四季映像、客室で過ごす夫婦の会話風景をコンテンツ化した。単なる施設紹介ではなく、「この宿に泊まると、どんな時間が流れるのか」を見せる構成にした。

Instagramでは、料理単品の写真を減らし、「夕食前の静かな時間」「朝霧の露天風呂」「記念日利用の過ごし方」など、宿泊前に感情移入できる投稿へ変更した。YouTubeショートでは、15秒で宿の空気感が伝わる動画を制作。広告では、予約サイトへ直接送るのではなく、公式サイトの体験ページへ誘導した。

さらに公式サイトも改修した。従来の料金表中心から、「記念日で失敗しない宿選び」「夫婦旅行で静かに過ごせる理由」「公式予約だけで相談できること」など、直接予約のメリットを自然に伝える構成に変更した。

ASAHIメソッドでは、認知だけを増やすのではなく、宿泊前に安心と期待を作る。動画、SNS、公式サイト、広告を一体化し、予約サイトでは伝わらない“宿の空気感”を可視化した。

■ 改善後の変化

改善開始から7ヶ月後、公式サイト経由の直接予約は月14件から43件へ増加。公式サイトの滞在時間は1分12秒から3分58秒へ改善した。Instagram経由の公式サイト訪問数も約4.6倍に増加した。

さらに、電話予約時に「女将さんの動画を見ました」「料理人さんの動画を見て決めました」という声が増えた。予約サイト上の価格比較ではなく、宿の世界観に納得したうえで予約するユーザーが増えたのである。

■ さらに行った細かな改善

旅館の記事では、直接予約を増やすために、公式サイトの役割を大きく変えた。以前の公式サイトは、客室、料理、温泉、アクセス、料金を並べた一般的な構成だった。改善後は、宿泊者の感情の流れに合わせてページを再構成した。

最初に見せたのは客室スペックではなく、「到着してから眠るまでの過ごし方」だった。チェックイン時の出迎え、部屋でお茶を飲む時間、夕食前の散策、夜の露天風呂、朝食後のコーヒーまで、宿で流れる時間を順番に見せた。

動画も複数の役割に分けた。料理動画は単なる料理紹介ではなく、料理人が地元食材を選ぶ理由を語る構成にした。露天風呂動画は景色だけでなく、朝、夕方、夜で変わる空気感を見せた。女将インタビューでは、記念日利用の相談や高齢の親との旅行で気をつけていることを話してもらった。

Instagramでは、映える写真だけでなく、「この宿で過ごす理由」を投稿した。例えば、「何もしない時間を楽しみたい夫婦へ」「両親を連れていく旅行で気をつけたいこと」「記念日に旅館を選ぶ時のポイント」といった投稿で、予約前の不安に答えた。

広告も、予約サイトへの送客ではなく、公式サイトの体験ページへ誘導した。さらに、一度公式サイトを訪問したユーザーには、料理人動画や記念日プランのページを再表示し、宿泊前の期待を高める導線を作った。

■ ASAHIメソッドだからできたこと

この施策では、単に写真を綺麗に撮るだけでは不十分だった。必要だったのは、宿泊者が「ここで過ごしたい」と感じる物語を作ることだった。ASAHIメソッドでは、テレビ局で培った構成力を活かし、宿の魅力を点ではなく流れとして見せた。

また、動画、Instagram、公式サイト、広告の役割を分けたことも重要だった。Instagramでは感情を動かし、公式サイトでは安心材料を整理し、広告では再検討を促す。この接点設計があったからこそ、予約サイト上の価格比較ではなく、公式サイトで納得して予約するユーザーを増やせた。

月次分析では、動画視聴後の公式サイト遷移率、客室ページから予約フォームへの移動率、記念日プランの閲覧数などを確認した。その結果、料理動画を見たユーザーの予約率が高いことが分かり、翌月以降は料理人の発信を増やした。

ASAHIメソッドは、作ったコンテンツを“どう運用して結果へ繋げるか”まで見ている。だからこそ、旅館の空気感を伝えるだけでなく、直接予約という成果へ結びつけることができた。

■ 追加で設計した運用改善

さらに、公式予約フォームの改善も行った。以前は部屋タイプと日程を選ぶだけの一般的な予約導線だったが、改善後は「記念日」「親孝行旅行」「静かに過ごしたい」「料理重視」など、宿泊目的を選べるようにした。

これにより、旅館側は予約前に宿泊者の目的を把握でき、チェックイン時の声かけや部屋準備にも活かせるようになった。実際に、記念日利用を選んだ予約者には、事前に夕食時の相談メールを送り、満足度向上につなげた。

ASAHIメソッドでは、集客だけではなく、予約後の体験まで含めて考える。宿泊前の期待値と宿泊中の体験が一致すると、口コミや再訪につながりやすい。動画やSNSで作った期待を、現場の接客へ接続したことが、直接予約の増加だけでなくリピーター増加にもつながった。

■ まとめ

旅館の魅力は、設備や料金表だけでは伝わらない。重要なのは、泊まった時の時間や感情を予約前に想像してもらうことだった。ASAHIメソッドは、テレビ局で培ったストーリー設計力を活かし、料理、接客、空間、公式予約導線を一つの体験として見せることができた。だからこそ、予約サイト依存から少しずつ脱却し、直接予約を増やすことができた。

結果を出したい場合、まずはお気軽にこちらからお問合せくださいませ。 

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